IoTの代表的な成功事例:GEのインダストリアルインターネット
これは非常に有名なIoTにおける成功事例ですが、実際にGE社がどのような形でIoTを実現していったのかを紹介します。

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図1 IoTの代表的な成功事例:GEのインダストリアルインターネット

GEは製造業とは言っても、交通や航空、ヘルスケア、エネルギーと様々な事業を展開しています。これらの事業に加え、図1の中心にあるデザインセンターという組織をつくりました。この組織に、交通や航空、ヘルスケア、エネルギーなどそれぞれのビジネスの新しい企画を持った担当者が直接足を運び、デザインセンターの中でビジネスの担当者と、データ分析を行うデータサイエンティスト、アプリケーションを迅速に開発していくメンバーが、Predix Platformを使って、新しいIoTのサービスやクラウドサービスを開発して、展開しています。

IoT推進の3つのフェーズ

このGEの例でわかることは、IoT推進には3つのフェーズがあるということです。まず1つ目は、IoTで要は何を実現するかを企画する、活用テーマを検討するフェーズです。2つ目は、データサイエンティストとアプリケーション開発者がその企画を実際に実行するフェーズです。ここでは、活用するためのデータと、アプリケーションを開発するロジック、分析するための手法が重要なポイントです。
最後は、GEの例で言うと、Predixというプラットフォームです。IoTを実現できるテクノロジーを導入したプラットフォームを整備することです。ここでは、データと基盤が重要なポイントです。

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図2 必要なアプローチとプロセス

次に、それぞれのフェーズで取るべきアプローチとプロセスについて説明します。
企画フェーズでは、どのような活用テーマがあるかを整理して、優先順位付けを行います。その結果、企画書に落としていくというプロセスになります。実行フェーズでは、データ設計やモデリングから始まり、データの収集やクレンジングを行い、実際に分析を回し、その結果を評価する、というプロセスで進めます。
最後の環境フェーズは、ITが中心になりますが、アーキテクチャを検討し、実際にデータを集めて、集めたデータを開発したアプリケーションに展開していく、というプロセスになります。
実際には、このプロセスを回していき、IoTを推進するのは、人でありチームであり組織です。一つ重要なのはテクノロジーです。テクノロジーはそのようなアクションを下支えするための必要な要素となります。

最適なIoT/データ活用基盤の構築

IoTの基盤に必要となってくる要件とは何でしょうか? まず1つ目は、様々な機械やデバイスから上がってくるセンサーデータの収集、処理、管理が可能と言う要素です。様々なデータフォーマットがあるので、非構造化データに対応できなければなりません。また、センサーやデバイスから上がってきたデータを即時にビジネスに活用できるように、リアルタイムにデータを高速処理できること。そして、増大するセンサーやデバイスからのデータを高速に処理する、ビッグデータの高速処理の能力が必要です。
2つ目は、データの利活用の観点のお話です。IoTが注目される以前から、DWHやデータベースは従来から使われてきた技術であり、精通したエンジニアも多数存在します。そのような観点で考えると、一番扱いやすいのは従来から使っているSQLインターフェースです。今まで培ってきたスキルを流用できるという観点で、SQLに対応したIoT基盤は重要なポイントです。更に、新しい分析手法として、機械学習やディープラーニングなどが出てきており、そのような新しい分析手法も使えるような基盤であることも重要な要件です。
最後にITインフラの観点も含んでいますが、データはどんどん増えていく。それに伴い、処理もどんどん高速化にしていく必要がありますが、その時に、容量不足や性能不足という問題が必ず発生します。そのような時に、システムを容易に拡張できるか、負荷に応じて柔軟に拡張できるようなスケールアウト可能な基盤であることが必要です。

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図3 IoT/データ活用基盤

そのような要件を満たすIoTのプラットフォームを表したのが図3です。一番左のTHINGSのエリアは、センサーやデバイスからのデータや従来から社内で培ってきたデータベースです。中心にあるのが、そのような様々なデータソースから、データを一元的に集められるプラットフォームです。そのデータを、右側に位置するエンドユーザーや社内外のユーザーなど、実際にデータを活用する人たちに最終的に届けられるところまでカバーしています。