この記事では、グローバルの金融業界におけるデータ活用の課題と解決例を、ビッグデータ活用のトレンドと共にご紹介します。
銀行業界、金融業界を俯瞰すると、様々な金融の業態が存在し、非常に複雑化しています。それぞれ異なるビジネスオペレーションを日々行っていますが、その中にも共通項がいくつかみてとれます。それが図1の右側に値するものです。例えば、共通項としましてはリスクマネジメント、データマネジメント、サイバーセキュリティあるいはAMLつまり反マネーロンダリング対策です。あるいは、デジタルバンキングや不正の検知やそしてデータサイエンスです。ビッグデータは全ての項目で活用できます。

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図1 Key Focus Areas within the financial services industry

銀行業界における取り組み

何故銀行業界でビッグデータに取り組まなければならないかという疑問が多く寄せられます。主な理由は、扱うデータのサイズも規模も年々大きくなっている点です。大容量・大規模なサイズのデータが日々の運用を行うごとにアーキテクチャの中に取り込まれ、同時に大量のデータからインサイトをリアルタイムで取得できなければなりません。そのために、大容量のデータセット分析が必要なりますが、この分析は非常に複雑化しています。ここでビッグデータ関連のテクノロジーを活用することで、大規模なデータセットを扱えるようになり、加速化しているアーキテクチャにも対応し、且つ複雑な分析に対処できます。

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図2 Demand drivers for Big Data in Retail banking & Capital markets

現状のデータアーキテクチャの課題

データアーキテクチャの問題は、全てが細分化していることです。トランザクションシステムの細分化により、さまざまなところから記録やデータが流れ込みます。一方、ビジネスプロセスそのものも細分化し、効率性が全体として損なわれています。
図3はスパゲッティ図と呼ばれるものです。スパゲッティのように色々なものが絡み合っているという現状を示しています。図の上部はBORのトランザクションシステムであり、ここからデータが入ってきます。その下はアプリケーションレイヤーです。問題は、それぞれデータソースが独立し、データの質、クオリティにバラつきがあることです。その為に、レポートを生成する前には、データをみて、修正を施してからレポート向けに作りこむ必要があるというのが実情です。従って、色々なデータを取得し、処理をするためのアーキテクチャだけではなく、さまざまなシステムにより効果的なデータの活用を可能にするテクノロジーを展開しなければなりません。

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図3 Current State Data Complexity

大手グローバル銀行の例

図4は、ある大手のグローバル銀行のテクノロジーの展開です。テクノロジーを導入することで、この銀行は業務上の問題を解決し、より魅力的な商品を顧客に提供することができ、企業価値が高まりました。この中で肝となるのは、ビッグデータ活用です。ビッグデータを実際に活用し、企業で取り組むことは大変な作業ですが、大きな事業価値を生み出し、顧客体験を改善できます。

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図4 Financial Services Journey: Global International Bank

金融業界におけるビッグデータ活用のプロセス

実際にビッグデータ活用をどのように進めれば良いのでしょうか? 大手の企業ですと、四つのプロセスに集約できると考えます。まず一点目、ビッグデータがもたらすビジネスの価値をきちんと理解すること。そして、ビッグデータを導入することによって、どんな効果があるのか明らかにすること。二点目、データレイクなどのインフラを構築するための技術に投資を振り分けること。三点目は、組織の文化を醸成するということ。継続的に学び、そして改善をしていくための組織と企業風土を醸成していかなければいけません。そして四点目にこうした一連のプロセスのためのガバナンスを構築するということです。

この四つのプロセスについて、ホートンワークスでは大手グローバルの銀行の支援を行なってきました。詳細については是非お問い合わせください。