大量データの分析に対応できる新たな分析基盤の構築が急務に

明治39年の創業以来、100年以上にわたり京都・大阪を繋ぐ大動脈の役割を果たし続けてきた京阪電鉄。鉄道事業で培った「安心・安全」を基礎に、魅力ある街づくり、快適に暮らせる沿線づくりを目指す活動を推進中だ。同社 経営統括室 事業推進担当(マーケティング・宣伝)課長 清水 裕介 氏は「近年では有機野菜の宅配事業を始めるなど、お客様の健康増進をサポートする事業も 展開しています。快適で利便性の高いサービスをご提供することで、『お客様に選ばれる京阪』を目指していきたい」と語る。

そうした取り組みの一環として2003年に実施されたのが、グループ共通カード「e-kenetカード」の発行だ。従来はグループ各社がそれぞれ発行していたポイントカードなどを統合し、グループ共通ポイントプログラム「おけいはん ポイント」へ集約。翌2004年には、交通系ICカード「PiTaPa」の導入に伴い、鉄道利用でもポイントが進呈される「京阪レイルウエイマイレージサービス」も 開始した。

91d9c7bd94de2f5d62ad253dfe02e23ae8967a1f
京阪電気鉄道株式会社
清水 裕介 氏

「現在は『e-kenetポイント専用』『e-kenet VISA』『e-kenet VISA PiTaPa』の3種類のカード をご提供していますが、これらをご利用になる会員様の数は 約52万人に達しています。ある商業施設では約7~8割のお客様がカードをご利用されており、日々の生活に欠かせないも のとなっています」と清水氏は続ける。

e-kenetカードから得られる 会員属性情報や、ポイント利用/クレジット決済状況 などのデータは、最適な顧客サービス を創出していく上で貴重な材料となる。同社でも顧客分析システムを利用し、グループ会社のビジネスに役立てる取り組みを進めてきた。 しかし、ここで課題となったのが、加速するデータ増大への対応だ。同社 経営統括室 事業推進担当(マーケティング・宣伝)課長 神田 愛 氏は「会員数 や加盟店数の伸びに比例して、システムに蓄積されるデータが増え、データ 抽出にかかる時間もどんどん増えていき、半日待っても結果が戻ってこないようなケースもありました。また、2年分のデータしか保持することができず、 時系列での分析を行うことができませんでした」と振り返る。